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E-transfer (イートランスファー)とは?そのやり方を解説します!
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E-transfer (イートランスファー)とは?そのやり方を解説します!

お金銀行

2025.02.11

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今日のオオカミ語録

メールアドレス1つで送金可能という原点にして到達点

日本の銀行サービスでお金を送る時、氏名・支店名・口座番号など、毎度ポチポチ入力しないといけないですよね。時は金なりという言葉を思い出したら、送金したいのに時間泥棒な手間があるせいでお金泥棒に感じてしまいます。

一方で、カナダでの送金「E-transfer(イートランスファー)」は相手のメールアドレス1つで送金が完結してしまいます。慣れてしまったら、もう日本の送金スタイルに戻れない....今日はE-transferのやり方を解説していくのでやり方を覚えてしまいましょう。

1.E-transfer(イートランスファー)とは?

E-transfer(イートランスファー)とは、カナダ国内において、相手方のメールアドレスや電話番号のいずれかを知っているだけで送金できる銀行間送金サービスのことです。日本でダラダラと入力していた氏名・支店名・口座番号などを毎回打ち込んでいた手間から開放される画期的なシステムであると言えるでしょう。

2.E-transferの歴史

本記事を実際の手順の解説だけで終わらせてしまったらカナダ生活事典らしくありませんよね。そんな面白い送金システムができた背景は何なのか?こういうことに好奇心を働かせるからこそ日常生活が面白くなるというものです。

カナダにはInterac という銀行間ネットワークがあり、カナダ国内の様々な金融機関が加入しています。このネットワークの範囲内であれば、デビットカード同士の送金がメールアドレスや電話番号だけで可能になります。皆様が普段お世話になる、CIBCやTDと言った大手銀行も、このネットワークに加入しています。これがe-transferを可能にしている土台なわけです。

ここで面白いのがその歴史。1984年にRBC, CIBC, Scotiabank, TD, and Desjardinsの5つの金融機関が手を取り合いましょうと結成されたのがInterac Associationという非営利団体で、5大銀行が1つのネットワークで結ばれました。みんなバラバラの送金手順だと利用者が大変だということで、ネットワーク内であれば簡単に送金ができるようなシステムができたわけです。そしてそれから12年後の1996年に、やっぱり営利団体も作ろうということで、その5大銀行はAcxsys Corporation という営利団体も作りました。そしてこの時に、e-transferのシステムが登場したのです。すると、2つの団体と2つの送金ネットワークがあることになります。


2018年にこの2つが合併して、今のInterac Corporationが誕生しました。それまでの間、カナダ国内に決済を司るネットワークが2つあり、少し例えが違うかもしれませんが、VisaとMasterCardの両方があるみたいな状況でした。あくまでも例えですが、2018年にVisaとMasterCardが合併して、より使いやすい金融ネットワークであるetransferに統合されたというイメージをしてもらえたらと思います。

色々書きましたが、メジャーな銀行がちゃんと手を取り合ったからメールアドレス1つで送金ができるネットワークができたと言えます。

完全に日常に使わない知識かもしれませんが、ここまで知っていればカナダ人のお友達にも自慢できると思いますよ!

3.どのように送るの?

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まず送金相手の情報を銀行アプリ上に登録するところから始めます。

相手の電話番号かメールアドレスをアドレス帳に登録する要領で登録します。一度登録したら次回からは相手の名前を選ぶだけで送金できるので、更にラクになります。

この画面に従って、受取人、金額、メモを埋めていきます。相手がautodepositを許可していれば、送金したら直に届きますが、そうでない場合は、Security Question(秘密の質問)Security Answer(その答え)を設定しなければなりません。いわゆる受け取りミスを防ぐための措置で、あなたが設定した秘密の質問の答えを正しく入力することで金額の受け取りが可能になります。

ここで大事なのは、大文字と小文字が識別される点です。こういうのを英語でCase sensitiveと言ったりします。

4.送金ミスをしてしまったら?

前述のSecurity answerの打ち間違いなどで待てど待てど着金しない場合、$3.5のペナルティーを支払って(CIBCの場合)、送金の取り消しをすることができます。コーヒー1杯ぶんの金額とは言え、物価高のカナダでは痛い出費ですよね。打ち間違いには気をつけましょう。ちなみにオオカミは5年間のカナダ生活の中で、少なくとも10回はやらかしてしまっており、そのたびに自分のアホさ加減を嘆いています。

5.着金のスピードと確認

基本的に瞬時にお金が届きます。ただしSecurity Questionの設定をしている場合は、相手がSecurity Answerを入力するまでお金は届かないです。

相手に着金すると、その旨を通知するメールやテキストメッセージが自分に送られてくるので、「送った/送ってない」の問題を心配する必要はないです。ありがたいですね!

6.送金上限はある?

初期設定&CIBCの場合1日の送金上限は$3000に限られています。送金上限を引き上げたい時は銀行に行って伝える必要があります。

7.カナダ国内の送金に限られる点に注意

そんな便利なe-transferですが、利用可能な範囲はカナダ国内に限られます。カナダのe-transferで国際送金はできないので注意が必要です。

より厳密に言えば、相手のメールアドレスがカナダ国内の金融機関に紐づけられている場合です。したがって、送金相手がカナダの口座を持っているけど、一時的にカナダ国内にいない場合でも送金自体は可能です。

こう聞くと、日本に帰国する際にカナダの口座を残しておいたら帰国後も利用できると思うかもしれませんね。確かに利用自体は可能ですが、セキュリティ対策の一環で、ログインにカナダの電話番号での認証が必要になる時期が来ます。帰国する時に電話番号を解約していると思うので、ログインできなくなりお金を動かせない事態に。国際電話を掛けて解決したり、そもそも日本の電話番号を電話番号認証に紐づけていれば回避できなくもないですが、手間なのであまりオススメはしません...

8.おわりに

E-transferの手順とその背景の説明でした。日常生活を支えている色々な便利なテクノロジー達...利便性を両手で享受する一方で、その成り立ち・背景に目を向けると日常生活が生涯大学へと変貌します。「毎日の生活に学びを!」は日常生活から。




MONOLOGUE

オオカミの独り言

経済学の入門でよく話に上がるのが、銀行の3大業務という言葉で、それぞれを預金・融資・為替業務と言うのですが、この為替業務の中に「送金」は含まれています。

銀行の歴史が紀元前3000年頃のバビロニア古代王朝時代まで遡ると考えたら、人類は送金という一大テーマについてずっと考えてきたと言えそうです。

今日の記事で紹介したE-transferは、そんな人類の長年の悩みに対して、決定的な回答を与えたのではないかとオオカミは思っています。誰もが持っているメールアドレスに口座情報を紐づけたら、それで送金できるのではないか、という足元にずっと転がっていた究極の答えに最初に気がついたのがカナダというお国。

問題が複雑怪奇に見えるときこそ、その解決法は至ってシンプルなのかもしれない、という示唆をE-transferは私達に与えてくれるようです。

この記事を書いた人
オオカミ
カナダ生活事典・WASABI代表

オオカミ

カナダ歴:5年目
慧眼
忍耐力
愛嬌

カナダ生活事典とWASABIを作った人。

「留学は人生のボーナスステージ」「生きているうちに生まれ変われる」「一言語、一人格」を軸に日々活動中。オオカミと名乗る理由は動物占いの結果がそうだったから。

また、皆様の留学生活は一匹狼の生活そのもの。留学に来る皆様の苦に寄り添うには、一緒に苦しむしかないでしょう。一匹のオオカミの苦が晴れることで、数千数万匹の一匹狼の足元が照らされると信じ活動中。

「生命は生活の主体であり、生活は生命の作用である」そんな人生を送っています

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